最近、仕事の中でセキュリティ関連の調査を担当する機会がありました。具体的には、企業や自治体における映像監視システムやアクセス管理の最新動向について、どのようなソリューションがあり、どんな企業がどのような製品を提供しているのかを調べるというものです。
セキュリティというと、以前は「物理的な鍵や監視カメラ」といったイメージが主流でしたが、現在ではそれに加えてサイバーセキュリティ、そしてそれらを統合的に管理するプラットフォームが注目されるようになってきました。特に近年では、遠隔監視やクラウド連携など、セキュリティも「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の流れに乗って進化しています。
そんな中で出会ったのが、セキュリティセンターのGenetec(ジェネテック)というカナダの企業です。
「調査する中で名前を見るな」と思い、実際に公式サイト(https://www.genetec.com/ja/about-us)をじっくり見てみたところ、非常に先進的で、かつ使い勝手の良さそうなシステムを多数提供していることがわかりました。
本記事では、Genetecとはどんな企業か?どんな製品を提供しているのか?なぜ注目されているのか?を紹介します。

システム会社には新卒から勤めている管理人です。15年以上経過し中堅社員になったのでこのようなことも対応することになりました。
そんな私ですが、自分のリサーチをベースにわかりやすくご紹介していきたいと思います。
第1章:Genetecとは?

Genetec(ジェネテック)は、カナダのモントリオールに本社を構えるセキュリティソリューション企業で、1997年に創業されました。セキュリティ業界の中でも比較的歴史が長く、世界中で多くの企業や自治体に採用されている信頼あるブランドです。
映像監視だけではない、統合型セキュリティ企業
多くの人が「セキュリティ会社」と聞くと、防犯カメラや監視システムを思い浮かべると思いますが、Genetecはその範囲を遥かに超えた統合型のセキュリティプラットフォームを提供しています。
主力製品である「Security Center」(セキュリティセンター)は、以下のような複数のシステムを一つのプラットフォームで管理・統合できる点が大きな特徴です。
- ビデオ監視
- 入退出管理
- 自動ナンバープレート識別
- 侵入パネルの統合
これらすべてを一つのインターフェース上で操作・管理できるというのが、Genetecが評価されている最大の理由です。
グローバルでの展開と実績
Genetecは北米をはじめ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域など世界各国に拠点を持っており、セキュリティ関連のソリューションを150以上の国で展開しています。顧客には空港、港湾、大学、官公庁、交通機関、小売業など、非常に幅広い業種が含まれています。
特に注目すべきは、単なる「製品提供」ではなく、現場の課題に応じたカスタマイズや運用設計までサポートしている点。導入後のサポート体制もしっかりしており、長期的に運用するうえでの安心感があります。
第2章:Genetecの代表的な製品「Security Center」
Genetecの魅力は、単一のハードウェアやソフトウェアに留まらず、複数のセキュリティ機能を統合できるソリューション群にあります。ここでは、代表的な製品Security Centerについて詳しく見ていきます。
Security Center:オールインワンの統合プラットフォーム
Genetecの中核をなす製品が、統合セキュリティシステム「Security Center(セキュリティセンター)」です。これは、複数のセキュリティ機能を一つのインターフェースに統合した、オープンアーキテクチャ型の統合セキュリティプラットフォームです。
公式サイトはこちら→統合セキュリティシステム
Security Centerには以下のような機能が含まれます。

- Omnicast(映像監視管理システム)
最新型カメラを使った高解像度映像監視が可能で、録画やライブ映像のモニタリングが柔軟に行えます。 - Synergis(入退出管理システム)
ドアの開閉管理、ユーザーごとのアクセス権限の細かな設定ができ、ICカードや顔認証との連携も可能です。 - AutoVu(ナンバープレート認識システム)
車両のナンバープレートを自動で読み取り、駐車場管理やセキュリティゲートの自動化に活用されます。
これらを一つの統合UI上で操作可能にしており、施設管理者が複数のシステムを横断せずに運用できるのが大きなメリットです。
第3章:実際に調べてみた感想と考察
今回、仕事を通じてGenetecについて調査を進める中で、単なる製品カタログでは見えてこない企業の哲学やセキュリティへの深いアプローチを知ることができました。ここでは、実際に情報収集を行って感じたことや、自分なりの考察をまとめてみたいと思います。
1. セキュリティ業界は「統合管理」がキーワード
Genetecの製品やプラットフォームを見ていて感じたのは、今のセキュリティ業界では「バラバラなシステムの統合」が重要なテーマになっているということです。
従来、映像監視、アクセス制御、侵入検知などは別々のシステムとして運用され、それぞれに専用の端末や管理者が必要でした。しかし、Genetecのような統合プラットフォーム型の製品を使えば、一つの画面ですべてを管理・分析できるようになります。
このアプローチは、人員コストの削減やリアルタイムでの的確な判断、さらには複合的な脅威への対応にもつながると感じました。
2. 中小企業や自治体にも向いている柔軟性
セキュリティというと「大企業向け」「大規模施設専用」というイメージを持っていたのですが、Genetecの製品は意外にも中小規模の導入にも対応できる設計になっていることが分かりました。
導入初期では必要なサービスだけを選択して使用していき、将来必要になったら段階的に機能を拡張していくことも可能です。ビデオ監視をしたいとなった際に新システムを追加導入したり、ゼロからシステムを入れ替えるのはコストも時間もかかるからです。
これは、限られた予算や人員でセキュリティ対策を講じたい中小企業や地方自治体にとって非常に心強い選択肢だと感じました。
3. 技術だけでなく「運用」を見据えた提案が魅力
製品スペックが優れているだけでなく、Genetecのソリューションは実際の運用をしっかりと考えた設計がされている印象を受けました。
たとえば、セキュリティイベントの「タイムライン表示」や、「異常発生箇所の自動地図表示」などは、現場での迅速な判断を助ける非常に実用的な機能です。
さらに、ユーザーごとのアクセス制限や監査ログ機能により、誰が何を操作したかを明確に追跡できる点も、コンプライアンスや社内ガバナンスを重視する組織には大きな安心材料になるでしょう。
まとめ
今回、仕事の一環として調査を進めた「Genetec(ジェネテック)」という企業。最初は「海外のセキュリティシステム会社」という程度の印象でしたが、調べていくうちに、その技術力の高さと、何よりもセキュリティを“社会全体の安心”として捉える姿勢に深く感銘を受けました。
セキュリティは「守る」から「賢く管理する」時代へ
Genetecのソリューションは、「何かが起こってから対処する」のではなく、「何が起こっているのかをリアルタイムで可視化し、未然に防ぐ」という方向へ進化しています。
映像、アクセス、ナンバープレート認識といった複数のデータを統合的に扱える点は、今後のセキュリティにおいて大きなアドバンテージになるでしょう。
また、クラウド活用やモバイル対応など、利便性と柔軟性も両立している点は、導入企業にとっても魅力的です。
小規模からでも導入可能な柔軟性
セキュリティソリューションは「大企業だけのもの」ではありません。Genetecのようにクラウドを活用した柔軟なサービス展開を行っている企業であれば、中小企業や自治体、教育機関などでも導入しやすく、セキュリティレベルを段階的に向上させていくことができます。
最後に:セキュリティは「経費」ではなく「投資」
今回の調査を通じて、セキュリティに対する考え方が少し変わりました。
「守るための費用」ではなく、組織の持続可能性や信頼性を支えるための“投資”であるという視点が重要だと感じました。
Genetecのような企業が提供する高度で信頼性のあるソリューションは、まさにその投資にふさわしい選択肢の一つだと思います。
もし、みなさんの職場や自治体でもセキュリティに課題を感じているのであれば、一度Genetecの公式サイト(https://www.genetec.com/ja)をのぞいてみてはいかがでしょうか。
セキュリティセンターのGenetecはこちらへ

専門的な話で、普段ブログを見ている人には難しい内容だったと思います。
本ブログは資産形成やゲームの話がメインですが、今後も興味をもったことをシステムエンジニア視点でも、たまにですがご紹介していきますよ。
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